研修医の学習手帳

研修医1年目の私が勉強したことなどをリンク形式でまとめていきます。

呼吸音

※病みえVol.4呼吸器の聴診のページが分かりやすい

呼吸音
rhonchi
wheeze
fine crackle
coarse crackles

医学の調べ物で役立つサイトなど

・治療方針決定など

-UpToDate  スタンダード。基本的なことはだいたいこれで事足りる。世界基準ではあるが、日本の治療とややくい違いがあるのが難点。

-診療ガイドライン 日本の診療ガイドラインがまとめられている、

 

・論文検索  有名どころ

-PubMed

-医中誌

 

・その他まとめなど 有名病院などが作ってくれてるまとめ。分かりやすくまとめてあり勉強になる。日本の治療にも即してあるのもいい。

-臨床ガイドライン|亀田総合病院

-JHospitalist Clinical question

 

 

呼吸数の数え方

qSOFAでも診断基準の一つにもなっており重要なバイタルの一つ。患者に呼吸を意識させないように、「脈をはかりますよ」と言って脈をはかるふりをしてから胸郭の動きで15秒間呼吸数をはかり4倍するのが最も実用的そう。さらに正確にはかりたければ30秒や60秒など数える秒数を増やせば良い。一回胸郭が動くのに何秒かかるかをはかる方法も試したがなかなか難しい。呼吸不全のなどで起き上がるだけでもすぐに呼吸が上がる患者がいるのでベットに行ったら寝たままでいいですよなどと言ってすぐに呼吸数をはかってしまうのがいい場合もある。

カルテの書き方

・入院時記録
 
【主訴】
【現病歴】
ROS】陽性: 陰性:
【既往歴】
【内服歴】
【アレルギー歴】
【生活社会歴】
     職業/喫煙/飲酒/家庭生活/海外渡航/ペット/ADL/IADL
【家族歴】
【入院時現症】
    [バイタル]意識状態/体温/血圧/脈拍数/呼吸数/SpO2(room air)
    [診察所見]
    [検査所見]
【Problem List】 → 重要なものから上の方が分かりやすい ※clusteringがおすすめ
【Assesment/Plan】
 
 
書き方に正解はないが基本的に以上をカルテにまとめる。しっかりやろうとすると時間がかかるが最初にまとめておくと後が楽。時間がない外来ではこのカルテをベースに疾患に関連するところを判断し短縮するといいかもしれない。
 
 
※clusteringは民谷先生のメルマガ(2017 083)で知った方法。詳しくはそちらを。要はProblemを関連するものでまとめる。
例)
Problem List 改善前
#1 倦怠感
#2 口渇
#3 悪性腫瘍の家族歴
#4 糖尿病
#5 口腔内乾燥
#6 低アルブミン血症
#7 高アミラーゼ血症
#8 BUN/Cre比開大
#9 体重減少の疑い
Problem List 改善後
#1糖尿病
  口渇感、10年前からの高血糖
  血糖値250mg/dL,HbA1c 8.9%
#2脱水症
  口腔内乾燥、BUN/Cre比 開大
#3低栄養
  低アルブミン血症
#4高アミラーゼ血症
#5悪性腫瘍の家族歴
(父:肺がん、母:胃癌)
 
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・日々のカルテ(SOAP形式の一例)
 
# 最初に全てののプロブレムを箇条書きで書く
S) 患者の訴え
O) 検査や状態の客観的情報。治療方針に影響を与える陽性、陰性所見を書く
(バイタル)
(身体所見)
 -デバイス 感染時に重要
(検査所見)
 ●提出済み検査は毎日チェックを忘れないよう書いておく
A/P) 現在進行中のプロブレムを書く
#プロブレムごとにA/Pを書いていく。「入院時から今までの大まかな流れ(出来るだけ短く)→今の治療方針に影響のある事項→今後の方針、予定」を書く。
 
 
日記形式でコピペに付け加えていくものだと長くなりすぎるし、ぱっとみて状態がわからないような短すぎるものでも不便。出来るだけ分かりやすくかつ短くしていく。よって、基本的に現在(あるいは未来)の治療方針に影響のあることをまとめて書いていき、アウトプット(治療方針決定)を重視する書き方にしていく。弱点は入院後の細かい記録、経過がわかりにくくなること。入院時には入院時記録に細かいプロブレムまでまとめておき、入院後の経過は退院サマリーにそのつど書き加えていくとよいか。
 

システムレビュー【ROS】

患者さんの話をただ聞くだけでは見逃してしまう症状を漏れなく自分から聞いていく

 

1[全身]   気分不良 睡眠不良 食欲不振 体重増減 発熱

2[皮膚] 皮疹 掻痒感

3[頭部] 頭痛 めまい 失神 外傷

4[眼] 視力低下 眼疹

5[耳] 難聴 耳鳴り 耳痛

6[鼻] 鼻水 鼻血 鼻閉 副鼻腔炎 

7[口腔] 虫歯 入歯 嗄声 嚥下困難 痛み

8[頸部] こり 痛み リンパ節 腫れ

9[乳房] しこり 分泌物 痛み 

10[呼吸器] 呼吸苦 喘鳴 咳 痰 喀血 胸膜痛

11[心血管系] 動悸 胸痛 呼吸困難 浮腫

12[消化器系] 痛み 胸焼け げっぷ 吐気 嘔吐 下痢 便秘

13[泌尿器系] 夜間多尿 頻尿 尿閉 血尿 排尿時痛

14[婦人科系] 月経不順 不正出血 月経痛 

15[筋骨格系] 浮腫 静脈瘤 関節痛 背部痛

16[内分泌系] 口渇 多飲

17[神経系] 嗅覚 麻痺 知覚障害 平衡感覚 歩行 痙攣 話し方

18[精神科系] 神経質 鬱状態

 

※さすがに全部聞くのは時間的に厳しいので太字あたりはルーチンで聞くか。その他は主訴、症状に合わせて。

 

さらに詳しく聞くなら以下を参照

https://www.jstage.jst.go.jp/article/generalist/33/2/33_153/_pdf

問診

1.基本的に主訴に応じてOPQRSTで聞く。

Onset:発症様式

Palliative/Provocative:増悪・寛解因子

Quality/Quantity:症状の性質

Region/Radiation/Related symptoms:場所・放散の有無、随伴症状

Severity:強さ(一番強いときを10とすると現在はいくらくらいか? VAS scaleが有用)

Time course:時間経過・日内変動

2.システム・レビュー【ROS】を活用する

3.その後、鑑別を挙げ、時間に合わせて効率的にフォーカスを絞って診察を行う。

 

 

参考文献:

総合診療・感染症マニュアル